“休む力”を鍛える─筋トレとリカバリーの関係
こんにちは。ICHORA+代表の加々村です。
薬剤師としての知識と、パーソナルトレーナーとしての経験
そして「良い睡眠こそが明日のパフォーマンスをつくる」という考えをもとに
健康づくり、続けられるトレーニング、そして質の高い睡眠について
“明日の自分を整える”ヒントをお届けします。
さて、本日は
「“休む力”を鍛える─筋トレとリカバリーの関係」というテーマでお届けします。
はじめに
「筋トレを休むと、せっかくの努力が無駄になる気がする」
そう感じたことはないでしょうか。
私も若い頃は、休むことに罪悪感というか不安を抱いていました。
しかし、筋肉はトレーニング中ではなく「休んでいる間」に成長します。
つまり、“休む力”こそ、パフォーマンスを高める最重要スキルなのです。
現代人は、仕事もトレーニングも「やること」に偏りがちです。
ですが、結果を出す人ほど「休む質」にこだわっています。
今回は、筋トレとリカバリーの関係について、科学的な視点から掘り下げてみましょう。
本論
■筋肉は「壊して→修復」で強くなる
筋トレは、筋繊維に微細な損傷を与えます。
その損傷を修復する過程で、筋肉は以前より太く、強くなる。
これが「超回復」と呼ばれるメカニズムです。
しかし、修復には時間が必要です。一般的に、筋トレ後の筋肉は部位にもよりますが、48〜72時間で完全回復すると言われています。
もし休まずにトレーニングを続けると、修復が追いつかず、筋肉は疲弊し、免疫力の低下やケガのリスクが高まります。
つまり、「休む=サボる」ではなく、「休む=成長させる時間」なのです。
■リカバリーの質を決める3つの要素
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睡眠の深さ
成長ホルモンの分泌は、睡眠中、特に最初のノンレム睡眠(深い眠り)の時にピークを迎えます。
寝る直前のスマホやアルコールは睡眠の質を下げるので注意が必要です。 -
栄養のタイミング
筋トレ後30分以内にたんぱく質を摂ることはよく知られていますが、実は「炭水化物」も重要です。
炭水化物が筋肉内のグリコーゲンを補給し、たんぱく質の合成を促進します。 -
副交感神経を優位にする時間
ストレッチや瞑想、入浴などで副交感神経を優位にすると、体は「修復モード」に入ります。
私は夜、照明を少し落とし、リラックスした服に着替えてストレッチをするのが日課です。
まとめ
筋肉は「壊す」ことでなく、「休ませる」ことで強くなる。
それは、体だけでなく、心や仕事にも共通する真理です。
休むことを恐れず、休むことで次の一歩をより遠くへ
それが本当の“継続力”なのかもしれませんね。
次回予告
次回は
「冬の朝を制する者は、一日を制す-寒い季節の“起き方”トレーニング」
冬の朝、布団の中であと5分だけ…ってなりますよね。
そんな季節こそ、“起き方”の質が一日の生産性を左右します。
体温・血流・ホルモン分泌のメカニズムを活かして、無理なく体を目覚めさせる方法を解説します。
寒さを味方につけ、1日のスタートをアップデートしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
では、また