年齢とともに増える眠りの悩み─不眠改善に最も効果的な運動とは?
こんにちは
ICHORA+を展開してる代表の加々村です。
薬剤師、パーソナルトレーナーの経験を活かし
”健康・トレーニング”の情報を皆様にお届けしたいと思います。
さて、本日は
「年齢とともに増える眠りの悩み─不眠改善に最も効果的な運動とは?」というテーマでお届けします。
はじめに
年齢を重ねると「眠れない」「途中で何度も目が覚める」といった睡眠の悩みを抱える方が増えていきます。
厚生労働省の調査によると、60歳以上では約3割が何らかの不眠症状を持つとされています。
複数の研究で「不眠改善には筋トレがもっとも効果的」という結果が実際に報告されています。
今回はその理由を科学的に、そして実践的にお伝えしたいと思います。
本論
1. なぜ高齢者は眠れなくなるのか
加齢に伴う睡眠障害には、いくつかの特徴があります。
・メラトニン分泌の減少:眠りを誘うホルモンが減少する
・深睡眠の減少:成長ホルモン分泌の低下により、睡眠が浅くなる
・活動量の低下:日中の運動不足が夜の睡眠圧(眠気)を弱める
つまり「眠れない」の背景には、ホルモンと活動量の低下があるのです。
2. 運動の中で「筋トレ」が効く理由
ウォーキングやヨガなども不眠の改善に役立ちますが、研究データでは筋トレの効果が際立っています。
その理由は主に3つです。
・深睡眠の増加
筋肉は「成長ホルモンの工場」です。筋トレによって筋線維に小さな損傷が生じると、修復のために成長ホルモンが分泌されます。
このホルモンは睡眠中に最も多く分泌されるため、結果として深い眠りが誘発されます。
・体温リズムの改善
筋トレ後は体温が一時的に上昇します。
その後ゆるやかに下がる過程で自然な眠気が訪れます。
これは赤ちゃんがお風呂上がりにぐっすり眠るのと同じメカニズムです。
・精神的リラクゼーション
筋トレは「適度なストレス」を与え、交感神経を刺激します。
その後の副交感神経のリバウンドが心身を落ち着かせ、睡眠の質を高めます。
3. 実践のポイント
不眠改善を目的に筋トレを取り入れる場合、次の点に注意が必要です。
・大きな筋肉を動かす
スクワット、レッグプレス、プッシュアップなど。
脚や胸といった大筋群を刺激することで効果が高まります。
・低〜中強度で継続する
週2〜3回、軽い負荷でも継続すれば効果が出ます。
過度な筋肉痛を狙う必要はありません。
まとめ
高齢者の不眠改善に最も効果がある運動は「筋トレ」です。
・成長ホルモンによる深睡眠の促進
・体温リズムの正常化
・副交感神経優位への切り替え
これらのメカニズムを理解し、無理のない範囲で週2〜3回の筋トレを取り入れることをお勧めします。
眠れない夜を嘆く前に、スクワットを数回行ってみる。
それが薬よりも安全で、かつ人生を豊かにする第一歩かもしれません。
次回予告
次回は
「健康の為に、1つだけ食生活を改善するなら○○を食べる」
忙しい毎日の中で、食生活を完璧に整えるのは難しいですよね。
でも、たった1つの習慣を加えるだけで、健康の土台は大きく変わります。
その答えは意外とシンプルです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
では、また