筋肉痛がある日は、筋トレを休んだ方がいいのか?
こんにちは。ICHORA+代表の加々村です。
薬剤師としての知識と、パーソナルトレーナーとしての経験
そして「良い睡眠こそが明日のパフォーマンスをつくる」という考えをもとに
健康づくり、続けられるトレーニング、そして質の高い睡眠について
“明日の自分を整える”ヒントをお届けします。
さて本日は、
「筋肉痛がある日は、筋トレを休んだ方がいいのか?」
についてお話しします。
はじめに
筋トレをした翌日、階段を下りるのがつらい。
胸や背中が張って、服を着替えるだけでも少し痛い。
トレーニングをしていると、そんな筋肉痛を経験することがあります。
そこで迷うのが
「筋肉痛が残っているけれど、今日もトレーニングしていいのか?」
という問題です。
せっかく続けているのだから休みたくない。
一方で、無理をしてケガをするのも避けたい。
結論から言えば、筋肉痛があるから必ず休まなければならないわけではありません。
ただし、筋肉痛の強さや身体の動き方を無視して、いつも通りのトレーニングを続ければいいわけでもありません。
大切なのは、「筋肉痛があるか」ではなく、「今の身体がどの程度回復しているか」を見ることです。
本論
筋トレの翌日から数日後に現れる痛みは、一般に「遅発性筋肉痛」と呼ばれます。
特に、ダンベルをゆっくり下ろす動作や、スクワットで身体を下げる動作など、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する運動を行ったときに起こりやすくなります。
以前は「乳酸がたまるから筋肉痛になる」といわれることもありましたが、現在ではそう単純には考えられていません。
慣れていない運動などによって筋肉に微細な損傷や炎症反応が起こり、それに伴って痛みやこわばりが生じると考えられています。
多くの場合、運動後しばらくしてから痛みが現れ、24~72時間ほどで強くなります。
ここで覚えておきたいのは
「筋肉痛が強いほど、良い筋トレができた」
とは限らないことです。
筋肉痛はトレーニングの成果を測る成績表ではありません。
同じトレーニングを続けて身体が慣れてくれば、十分な刺激を与えていても筋肉痛は弱くなっていきます。
反対に、久しぶりに行った運動では、それほど高強度でなくても強い筋肉痛が出ることがあります。
ですから私は、筋肉痛そのものをトレーニングの目的にする必要はないと考えています。
では、筋肉痛がある日はどう判断すればよいのでしょうか。
目安になるのは「普段通りに動けるか」です。
少し張っている、押すと軽く痛む程度で、関節の動きやフォームに問題がない。
この程度であれば、負荷を下げてトレーニングしたり、別の部位を鍛えたりすることは十分考えられます。
例えば、脚に筋肉痛が残っているなら上半身を鍛える。
胸に筋肉痛があるなら脚や背中を行う。
このように部位を分ければ、休養とトレーニングを両立できます。
一方で
・スクワットをすると普段より深くしゃがめない。
・痛みをかばってフォームが崩れる。
・いつもの重量が極端に重く感じる。
こうした状態であれば、その部位にはもう少し休養を与えた方がよいでしょう。
筋肉痛が強い状態では、一時的に筋力や可動域が低下することがあります。
その状態で無理に重量を扱えば、本来鍛えたい場所とは違う部分で動きを補い、結果として関節や腱に負担をかけてしまう可能性があります。
「予定通りトレーニングすること」よりも、「良い状態でトレーニングすること」の方が大切です。
また、軽いウォーキングや自転車などの低強度運動で身体を動かすと、筋肉痛が一時的に楽に感じることがあります。
ただし、激しい運動を追加すれば回復が早くなるわけではありません。
ストレッチについても同じです。
気持ち良い範囲で身体を動かすのは構いませんが、痛いところを強く伸ばせば筋肉痛が早く治る、というものではありません。
回復の基本は、やはり食事と睡眠です。
トレーニングを継続する人であれば、毎日の食事から十分なたんぱく質を摂ること。
そして、エネルギー不足にならないよう炭水化物も適切に摂ること。
筋肉は、トレーニングをしている最中に成長するのではありません。
刺激を受けた後、栄養と休養を与えられる時間の中で回復していきます。
だからこそ、睡眠もトレーニングの一部です。
私自身、「今日は予定していた日だから」という理由だけで身体を動かすのではなく、その日の身体の状態を見て内容を変えることがあります。
休むことは、トレーニングをサボることではありません。
長く続けるための判断の一つです。
ただし、筋肉痛と思っていた痛みが、鋭い痛みだったり、関節周辺に集中していたり、腫れや内出血を伴ったりする場合は注意が必要です。
まとめ
筋肉痛がある日に筋トレをしてはいけない、という単純なルールはありません。
軽い筋肉痛で普段通り身体を動かせるのであれば、負荷を調節したり、別の部位を鍛えたりする方法があります。
反対に、痛みによって可動域が狭くなっている、フォームが崩れる、明らかに力が出ない。
そんな日は、休むという選択も立派なトレーニングです。
そして忘れてはいけないのは、
「筋肉痛が強かったか」ではなく、「継続して良いトレーニングができているか」。
こちらの方がはるかに重要だということです。
次に筋肉痛が残った日にトレーニングをする前に、まず一度、いつもの動きをしてみてください。
貴方は痛みを理由に判断していますか。
それとも、実際の身体の動きを見て判断していますか。
長く身体を鍛えていくためにも、ぜひ後者を意識してみてください。
次回予告
次回は、
「カフェインは味方か敵か?―集中力と睡眠から考える上手な付き合い方」
についてお話しします。
仕事中の眠気覚ましや、トレーニング前のコーヒー。
私たちにとって身近なカフェインですが、摂る量だけでなく「何時に摂るか」によって、その日の睡眠に影響することがあります。
集中力を高めるために飲んだ一杯が、夜の睡眠を邪魔し、翌日のパフォーマンスを下げているとしたらどうでしょうか。
次回は、カフェインのメリットと注意点、そして日常生活の中でどう付き合えばよいのかを考えていきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
では、また